「将来は建築家になって、家やビルを設計したい」 「高専で建築やデザインを学べる学校はある?」
高専といえば「機械」「電気」「情報」のイメージが強いですが、実は「建築」や「デザイン」を専門に学べる学科を持つ高専も存在します。
ただし、建築系学科は全国の高専の中でも設置数が少なく、非常に希少です。本記事では、建築・デザイン系学科の特徴と、設置されている高専一覧を解説します。
建築・デザイン系学科の特徴
1. 15歳から建築の専門教育を受けられる
普通高校から大学の建築学科に進む場合、本格的な製図や設計を学ぶのは18歳からです。しかし高専の建築学科では、15歳の1年生の段階から、ドラフター(製図台)を使った手書きの図面作成や、CAD(建築用設計ソフト)の操作、建築模型の制作など、実践的な授業が始まります。
2. 「二級建築士」「一級建築士」の受験資格が得られる
高専の建築学科を卒業すると、卒業と同時に「二級建築士」および「木造建築士」の受験資格が得られます(実務経験不要)。 さらに、卒業後に指定された実務経験を積むか、専攻科や大学へ進学することで、国家資格の最高峰である「一級建築士」の受験資格を得ることも可能です。
3. 女子学生の割合が非常に高い
機械科や電気科の女子学生の割合が10〜20%程度であるのに対し、建築・デザイン系学科は女子学生の割合が40〜60%に達することも珍しくありません。クラスの半分が女子という環境であり、高専の中でも非常に華やかな雰囲気を持つ学科です。
建築・デザイン系学科がある高専一覧
全国で建築系・デザイン系の学科(またはコース)が設置されている主な高専は以下の通りです。(※全国58校中、建築系学科が独立して存在するのは約15校程度と少数です。)
北海道・東北エリア
- 釧路高専:創造工学科(建築デザインコース)
- 秋田高専:創造システム工学科(土木・建築系)
- 仙台高専(名取キャンパス):総合工学科(建築デザインコース)
関東・甲信越エリア
- 小山高専:建築学科
- 群馬高専:環境都市工学科(※土木・建築融合)
- 長岡高専:環境都市工学科(※土木・建築融合)
東海・北陸エリア
- 豊田高専:建築学科
- 岐阜高専:建築学科
- 石川高専:建築学科
- 福井高専:未来社会デザイン工学科(都市・建築系)(※土木・建築融合)
関西エリア
- 明石高専:建築学科
- 和歌山高専:環境都市工学科(※土木・建築融合)
中国・四国エリア
- 米子高専:総合工学科(建築デザインコース)
- 呉高専:建築学科
- 徳山高専:土木建築工学科
九州・沖縄エリア
- 有明高専:創造工学科(建築コース)
- 熊本高専(八代キャンパス):建築社会デザイン工学科
- 都城高専:建築学科
※「環境都市工学科」や「土木工学科」は、橋や道路などのインフラ(土木)がメインであり、家やビル(建築)とは学ぶ内容が異なります。ただし、学校によっては土木と建築を融合して学べるコースを用意している場合もあります。
建築系学科の注意点:入試倍率の高さ
建築系学科を目指す上で最大の壁となるのが、「入試倍率の高さ」です。
設置している学校が少ないという希少性に加え、女子学生からの人気が非常に高いため、情報系学科と並んで高専の中でトップクラスの高倍率(2倍〜3倍以上)になる傾向があります。
建築学科に合格するためには、中学時代から高い内申点を確保し、入試本番でも高得点を取るためのしっかりとした受験対策が必須です。
まとめ
- 高専の建築学科は、15歳から製図や設計を学べる最高の環境
- 卒業時に二級建築士の受験資格が得られ、一級建築士への道も開ける
- 女子学生の割合が高く人気だが、設置校が少なく入試倍率が非常に高い
「将来は自分の設計した建物を建てたい」という明確な夢を持つ中学生にとって、高専の建築学科は最短距離でプロフェッショナルを目指せる魅力的な選択肢です。




